兄貴は決して私の夢には出てこない。
「おにーちゃんが居ない」って夢、今朝、見ました。
夢じゃなくて、居ないんじゃん。ばか。
旅行とか、一切したことがなくて、怖くてしかたないのです。
無事に帰ってきてくれれば、何にも要りません。
ストイックに働きます。
虫になります。
ザムザ氏にもなれます。
迷宮に入ります。
にょろが泣いているように見えたので、枕を見たら渇いていて、良かったです。
別居していた時、こっそり元家の子供部屋に忍び込み、泣きながらいつまでも寝顔を見た。
タオルを手に持った。
何にも意味がないって思って。
タオルは滑ったんだよ、何度も。
ずっと、顔が、目に浮かんで、
私が居ても消えても、どちらにしてもオマエの憂いた表情しかあり得ないのならば、私は果てちまえば良かったんだ。
あり得ない。
オマエが居て、生きているから。
もし、兄貴にも、オマエのような・・・。
なんでもいい、どうでもいい、無事で帰ってね。
ただ、やり過ごす。
カプセルん中、ひとりきりで、体育座りして、ただ。
お願いします。
お願いします。