art-P capsule

フリーMC。2004年から映画とロックを作っています。ジャンルレスボーカルや表現を生業としている日々を記しています。2004年12月より毎日更新。

旧市街からの作家です

rubenjuri2012-11-27

血相を変えて、でも嬉しそうにH教授が言う。
「juriさん!キミ!賞を取ったことなど、誰も知らないのだろう!!」
え。え?
「しばらく活動をしてない印象だったんだ。心配している人はたくさん居るんだぞ!!僕だってそうだったんだ。知らなかったんだから。」
経緯をご説明し、確かに活動をしていなかったことも言いました。
それから、教授は生ビールをたくさんたくさん飲んで、本当に何度も何度も大きい大きい声で嬉しそうに私を諭してくださいました。
「7年も前にだ。上映会を観に行って、こんな映画を撮る人って一体どんな人なんだろうって思ったんだ。この辺(旧市街)の人らに心配かけるんじゃないよ。」
さすが総合政策学部教授だなぁ。旧市街あっての作家連中なのだ。居場所を確保してくれている感じが頼もしいなぁ。
「上映会をするんだ。いいかい?郷の音がいいよ。ただ、するんじゃない。音楽もするんだ。寒い時期がいい。冬だ。」
なんで?せんせー。
「あの。郷の音って・・・、リハーサル室ですかね。」
「うん、そうだ。あそこがいい。あそこはいいぞ。」
何度も何度もカウンターに戻ってきては、声高に言う。
上映会のチケット代まで考えては戻ってきて。
上映とライブで何時間借りるかも考えては戻り。
「いいかい?冬だ。」
「あの。せんせー、ライブは、練習がいるんです。」
「そうか。そうだな。節分は越すな。」
なんて有り難いのだろう。感謝です。


賄いを食べようと席に着くと、向かい側に座って、教授は教えてくださいました。
「昔ね、不条理映画というのがあった。多くあったよ。不条理。わかるかい?不条理。」
「ええ。カフカとかの、不条理ですよね。」
「ああ、そうそう、カフカとかの、その不条理だ。その、不条理映画というのは、しかしね、僕らの上の世代が見ていた映画なんだよ。とても古い時代だ。」
そうなんだ。
「キミの映画を観た時、それを思い出したのだ。」
賄いが一層美味しい。なんて光栄な。
「何故、演るのかなど訊かれても困るだろう。ただ、わけもわからず、演ったのだろう。いいかい?でも、わけのわからない事でも、続けていたらね、そのひとつひとつが繋がっているんだ。キミの演っていることは、そういうことなのだ。」
帰納法ですね。」
「だから、繋がっている何かを知って、そして、次は、知りながら、演るのだよ。」
演繹法ですね。」
ちょいちょい挟んでみる。
「それがどんどん繋がっていくのだ。」
「ロックンロールですね。」
「え?なに?そうなの?」
お?反応してくださった。
「転がり続けるって意味では。」
「ああ。なるほど。そうだな。うん。」
賄い中でなければ、ずっとずっと聴いていたい講義だ。なんでゼミ生じゃないんだ俺。なんで仕事中なんだ。否、でも、良い職場じゃないか。
「ここで働いているのを初めて見た時は、なんで居るの?って思ったよ。本当に心配していたんだから。」
「そうですね。作って、1度だけ上映して、納得して・・・。せめて、せめて、お目汚しくださった事のある方には、受賞の報告をした方がいいですよね。今日はそう思いました。」
「目を汚したつもりは僕はないよ!」
「ありがとうございます!!!!!!」



ありがとうございます。



帰宅後。
Takashi氏から、ミックスダウン完了のメール。
添付の2曲を視聴。
ご機嫌だぜ。
OP&EDテーマが完成しました。
Takashiさんありがとうございます。
ギターソロはALIVE社長の音だ!!懐かしい!!
お兄さん(社長)、ありがとうございます。


ありがとうございます。


ありがとうございます。