art-P capsule

フリーMC。2004年から映画とロックを作っています。ジャンルレスボーカルや表現を生業としている日々を記しています。2004年12月より毎日更新。

まだ信じられぬままではありますが。

rubenjuri2011-08-20

福島大学の院の留学生から、お便りが届きました。
繋がりって素晴らしいし、否、ひとつなのだと思います。
彼女とは、祖国の繋がりもあったり。
ありがとうございます。



今年の誕生日イブ。
「じゃあ、行ってきます。」
「行ってらっしゃい。」
スタッフのみなさんにひと声かけて出発の社長は、自動扉の手前で立ち止まり、鏡越しに私を見たので、ん?って表情で私も鏡越しに社長を見、お互いにアイコンタクトで見送ろうとしたのに、社長はずっと佇んだままだったので、
「社長、行ってらっしゃい。」
と、私も声を発しました。
「はい!juriさん、ごゆっくりね!!」
「はーい!ありがとうございまーす!」
鏡越しに、自動扉を出て角を曲がるまでずっと満面の笑みだった社長を見届けながら、可愛らしい一面があるなーって、思いました。
「なんすか?何アピりだったんすか?社長。」
私のフェイスをクレンジングしてくださっているスタッフの女性に小声で訊くと、
「なんでしょう?私もわかりません。不思議でしたね、今の。」
と。
「ほら、丁度、あの鏡。あそこにスッポリ全身が映って、こっち目線で私を見てたからね。幾つになっても、男子って可愛いですね。」
「いやー、そういうとこ、あったかなぁ。」



今思えば、2ヶ月前のあの鏡越しのエピソードが、M社長との最後の会話になりました。あの時は、店内に入ってすぐから、いつものようにひと言ふた言、会話もしていたってのに、出かける前にあんな仕草をするから、とても不思議でした。
いつだって駅前通り商店街ではすれ違い、アイコンタクトで手を降り合ったりしていたと思うし。否、絶対声はかけていたのかなぁ、M社長だけは。
駅前のみなさんは、やっぱり商売人ぞろいだから、松江駅通りで生まれ育った私には居心地がいいので、みんな、大好きです。
突然のお別れというのは、こたえます。先ほど、仕事中にマスターから訃報を聞いた時には、クラーっとしました。
今日は店とキーラーゴの合間に1時間ほど仮眠したってのに、なんだか疲れました。
若い店主の訃報が続くけれど、M社長のは急逝過ぎます。
なんというか。
筆舌に尽くし難い感情。
ママの代からアルビオンなのだし、これからもお店には通います。
多分、早速に化粧水もいただきに行くし。
なんだか。
どういうんだか。


とにかく。
今は。
10年くらいのつきあいですが、ありがとうございました、M社長。
駅前での世間話がもっとしたかったです。
ご冥福をお祈り申し上げます。