art-P capsule

フリーMC。2004年から映画とロックを作っています。ジャンルレスボーカルや表現を生業としている日々を記しています。2004年12月より毎日更新。

『大人のカフェ殺人事件』

rubenjuri2018-03-08

夕日を背に帰宅した昨日の夕暮れ。
ヒッチコック上の空き店舗に呼ばれていた。
小学生の女の子ふたりが放課後に数時間オープンするカフェに。
この日のために大家さんであるMAMIのサポートとアドバイスの全面協力を受けて、日々、準備とロープレを重ねてきたのだ。
ふたりが名付けた屋号は【大人のカフェ】。
昨日のミッションが思いのほかサクサクとこなせたが、ママの施設から去り難かった流れから、夕日が沈むまで宍道湖に居たかったという少々のロスはあったものの、約束通り、滑り込むことが出来た。
私はホットココアとワッフルを食べてからふたりに言った。
「元カレのところに借りた車を返しに行くのよ。何か包んでちょうだい。」
ふたりはお洒落なジッパーバッグにチョコを詰めてくれた。
「ガソリンを補充する時間がなかったわ。」
「それなら、コレを。」
2人は7億円の札束をくれた。
「支払いもまだなのに、こんな大金、いただけないわ!」
「いいんです珠里さん。持って行ってください。」
そう言うと、チョコのジッパーバッグに、四つ折りにした千円札も加えたのだ。
「店の経営が成り立たないじゃないの!」
「大丈夫なんです。」
「そーお?ありがとう。」
段ボールで手作りされたレジまで行き、支払いをクレジットにしてもらうと、カードを通すところでしっかりとスキャンし、カードを返してくれた。
どう考えても7億円の札束は理解できない。
そんな風に席を外したほんの数分。



事件は起きた。

顔を隠しているのがもったいないくらいの演技力!

金にまみれた女が。


どうやら「珠里監督にみせる」と女優魂に火がついたとのことだ。
クランクアップさ。
女優とツーショット

金にまみれた女たち。
「こんなことしちゃいられない。」
そう言って【大人のカフェ】を後にして、Tの車を返しに。



あ。
そうだ!
お礼もなにも、夕食に招待すりゃいいんだ!

てなわけで、昨日の夕飯は、Tも招いてのパーティになりました。



Tだけはこのビルの住人じゃないので、駐車場まで見送りに出た。
「ありがとう。こんなに楽しいのに加えてくれて。それとねぇ。やっぱり変わらないから、安心したよ。貴女は強い拘りがある人で、そこが好きだった。それが全然変わらずそのままだったのが、すごく嬉しかった。また、帰ったら会おうよ。」



この人は誇らしい。
こんなに自然体な、きちんと考えを伝えられる大人になっていて。
見習いたい。




本日、関西に戻りました。