奥様のお洋服をお見立てされているご主人様は真剣でいらして。
車椅子に座って「コレで大丈夫」と決められた奥様に、「大きいと思う」と反論しながら車椅子を押してこちらに近づいて来られました。
奥様は私に微笑んでくださり、その時初めて私は奥様が外国の方だと気付きました。
すごく美しい。
「大きいと思うんですけど。」
と、ご主人さま。
奥様はゆっくりと立ち上がられたので、商品を腰に当てて差し上げると、
「大丈夫よね。」
「そうですね。長さはぴったりです。」
メジャーで腰回りを計って差し上げると、
「コレでいいわ。」
と。
「笑顔きれいね。」
「ありがとうございます。」
「髪の毛は何年伸ばしているの?」
この辺りからは緊張してわたくし変になってしまったかもしれません。
「えっと。10年以上にはなるかと。」
ボディランゲージで驚きを表現される奥様。
お買い上げになり、
「Thank you.」
と。
「サンキュー。」
お辞儀をしてお送りしました。
若い頃のおふたりを想像しました。
今でも美男美女。
奥様を介護なさる姿はクールでした。
尊い愛。