「こっちの雲だなぁ」
しみじみと姉が言う。
出雲の地名が腑に落ちる姉のつぶやきだ。
見通しがいい風景。
姉と、ママの終の住処になった施設に荷物をまとめに行き、涙を流しながら想いを語ってくださる職員さんに感謝しつつお別れの挨拶をし、外に出た。
出西窯に立ち寄って、思いがけず香立てに出会った。
姉が先に手に取った香立ての、丁度、色合いが反転したものを私も後から手に取っていた。
それと、私はシュトーレンをレジへ。
レジで見たゆるキャラのイラストは「いずりん」という名前だったが、知らなかった。
後でMAMIに見せたら彼女も知らなくて、でも「この髪の雲の形は出雲の雲の形」と。
会計を済ませ、敷地内のカフェへ。
出西窯の器でいただくスイーツとクロモジ紅茶がひときわ美味しかった。
出雲の雲は原風景。