art-P capsule

フリーMC。2004年から映画とロックを作っています。ジャンルレスボーカルや表現を生業としている日々を記しています。2004年12月より毎日更新。

7草粥じゃなくて焼肉食べた。

rubenjuri2017-01-07

昨日のことじゃった。
「彼女はボーカリストだろ?」
「あの子は詩人」
「あれ?だって…」
「違う違う、詩を書くの、んで朗読するのよ。詩人!詩人!」


Kさんの相方は替わった。
若い日々、嘉事氏ら作家仲間たちとライブパフォーマンスをしていた頃に常連で観に来てくれていた頃の相方とは別れ、違う殿方になり。
と、いうか、Kさんが私の表現を最後に観たのは13年前の映画処女作を発表した頃だったから、映画の音楽も自分でやり始める以前で止まっている。
だから、今の相方との話が食い違うのだ。



Kさんは私自身も聞き入るほど一生懸命に相方に私の創作についてを説明していた。
途中で「もうやめてくださいもういいです」と耳をふさぐくらいにえぐられた。
それと同時に、ライブにわざわざお運びくださるお客様だったのだ、と、改めて感謝した。
「今は少し違うんですよKさん」
と、いつか弁明して、今の表現をご覧いただきたい。
例えば、ライブでなくても、渡せる何かがあったら、と、思う。



ひとしきり相方に説明をしていたKさんは、私に向き直り、同じテンションで今度は嘉事氏についてを熱く語り出した。
近すぎると知り得ない氏の偉大さ。
第一回八木一夫賞受賞がどれだけ意味のある賞なのか。
そのビッグタイトルの獲得は重々知っているが、その意味まではKさんに聞かなければ染み入っては来なかっただろう。
ありがとうございます。



折に触れてはKさんと例の話題になる。
「その重みを知っていたからだったんですね」
「そう!そうなのよ!そんな嘉事さんだからこそ、私は問答に乗れなかったのよ」



「この曼荼羅はおいくらですか?」
「お前ならいくらで買う?」
「…。」



「きっとKさんが値段を言ったら、その値で売ってくれるつもりだったんですよ。あの人はそういう人です。」
いつも私はそう言っていた。
でも、Kさんにはできなかった。
それだけ意味のある受賞だったんだ。



「アトリエで今の仲間とドローン撮影して来たんです。」
と、伝える日が来るだろう。