平熱になったが、病み上がりなので、午前中は遊びに出るなと命じ、出勤。
6時頃、マンションのエントランスに、ナツとYが佇む。ナツは私とイロチのパーカー姿。
「souたちにすっぽかされたー。」
聞くと、男子だけで遊ぶから無理だと断られたが、他の男子たちに電話をしまくって仲間に入れてもらえる事になったのに、時間になっても誰も来ないとの事。
「ナツ、アンタ、荷物増えてもいいの?JKTやら色々、もってく?」
「うん!!」
私のアルゴ・ブランド数点と、妹用に頼まれていた息子の体操服を袋に詰め、二個の小ちゃい瓶にチョコを数種入れて、二人に渡す。
「アンタら、一言言ってやりたいやろー。でももう寒いし、帰り。おばちゃん、怒っとくからな。」
夕飯を作っていたら、ボンクラ君、帰宅。
「ムリ!かーさん、すっぽかす男子、ムリ!!一番ムリなタイプ!」
うざそうに鼻で笑うだけの息子。
やがてナツの母から電話がかかってきた。
「ごめんなー。うちの子、無理矢理男子たちに片っ端から電話してたと思うねん。」
背後でナツが騒いでいる。
「代われって言うから、代わるわ。」
「待ってた事、言わんとってほしいねん。」
「なんで?」
「なんでも。」
可愛すぎる。抱きしめたい。
再び母に。
「うちの子、何かしたんかいな?」
「何もしてへん。うちのボンクラが悪いねん。」
「でも、かなりやましいで、うちの子。あ、それと、沢山もらって、ありがとー。もうJKT羽織ってはるでー。」
抱きしめたい!!!
最後に、ボンクラと話したいとの事で、母二人は、受話器から退散。
「で。謝ったんやろなー。」
「や。」
「なんでや。」
「・・・。」
「言い分、聞こか。」
ニヤッと笑って、私をジーッ見て、
「ない。男が悪いやん、やっぱり。」
めんどくさっ!!
無言で箸が進んでいたが、徐に一言、息子が言った。
「最後に一番下の妹に代わったんや、何故か。オモロかったわ。」
可愛かったっちゅー、事やな。
ごめんな、一人っ子にして。
なんで母が謝らんなんねん!!!