art-P capsule

フリーMC。2004年から映画とロックを作っています。ジャンルレスボーカルや表現を生業としている日々を記しています。2004年12月より毎日更新。

DRAGONFLY

rubenjuri2006-02-01

 今でこそ“わち・ふぃーるど”のグッズはどこででも手に入るが、私がハマっていた高校〜大学時代、新宿の店しか知らなかったので、半年に一度は買いに行っていた。
 その日もウロウロと一人で中央線沿いを一日中買い歩き・食べ歩き。
 いつものように新宿MY ROAD(綴り、あってますか?)の一番上の店舗から階段を下りつつ買い物をしていると、急に土砂降りになった。
 ゆっくりと“わち・ふぃーるど”に入ると、お客さんは私だけ。「凄い雨だね〜」と他店のスタッフたちが口々に外を見に入り口付近に集っていた。
 買う気満々で店内をうろついていると、一人の他店スタッフが濡れた体を拭きながら入って来て、
 「いま、龍が飛んでたよ。」
 「え!?ほんと!?」
 そのリアクションに驚いたので、私はスタッフたちを見た。誰だ?そのリアクション。
 「うっそー。」
 「もー!!」
 ぇえ?成り立ってるよー、会話。
 幸せだなー、私。選んでいるフリをして、真っ暗な空に龍が登っていくのを想像しているのだ。新宿MY ROADのスタッフたちよ、ありがとう。ここに居る誰よりも、冗談を言ったスタッフを天才だと評価し、ここに居る誰よりも、この土砂降りを満喫させていただいていた。何より、このモールの作りが素晴らしい!龍を愛でるに最適な階段じゃないか!!
 私がその話を聞いたのは、もう既に龍がかなり空高く登りきった後で、私が外を覗いた時には、小さくにょろりにょろりと上空を泳いでいた。可愛い。麒麟を探すも見あたらない。



 今宵は自店のメンバーとのカラオケで、私はクレイジー・ケン・バンドの『タイガー&ドラゴン』を歌いながら、懐かしい遥か昔を思い出していた。


 画像は、『宇宙の虫』by CABANE de ZUCCA(復刻版)。
 私の星から捕獲してきた。