「珠里さんだってそういうところあるんですよ。」
寝耳に水な辛辣な見解。
「ますます大好きとか誇らしいとか嬉しいとか噛み締めてる場合ではないんです。」
驚きを隠しきれない。
「メンバーだけじゃないです。セガレさんだって、逆に珠里さんのことは掴みきれないところがあるんです。ふたりは鏡なんですよ。」
まさか、ほんとに?
具体的に話した訳ではないのに、こんなにもしっかりと諭してくれる人は、しかも目上ではなく後輩は、本当に貴重で有難い存在だと思った。
「ちゃんと話さないといけないです。心が繋がっていても、絆があったとしても、コミュニケーションは直接とらないといけないです。話してください。」
タンバリン持ってく?
「待ってるんです。ファンは。私だけじゃないです。ファンはずーっと静かに待っているんです。」
はい!
「待ってますから!」