築地本願寺の本堂から出た瞬間から、みんな気がおかしくなっていたのだろうな。
裕士氏なんて子供のようにただ、ただ、謝り続けたのだろう。
機長はジェットの勢いで高過ぎる空にいってしまい、それなのに丸型のスクリーンに、イントロ明けに現れたので、私たちも半狂乱になっていた。
もう戻らないのに
また、そのままの機長が、今、現れ。
それぞれが意味を見いだすだろう。
あの日から時が止まっている者も、引き出しの奥に仕舞い込んだ者も日々に疎くなっていた者も、いつも共に在ると感じてきた者も。
己も然り。
あの時には認らなかった大切な事を、今、解り、機長が登場しては、念を押す。
ありがとうございます。
おかあさまのスカーフふたつ、譲り受けました。聡明に、なれますように。
ありがとうございます。