art-P capsule

フリーMC。2004年から映画とロックを作っています。ジャンルレスボーカルや表現を生業としている日々を記しています。2004年12月より毎日更新。

in SND

rubenjuri2011-05-11

ふた昔くらい前に放映された映画みたいに、老いて、宍道湖を目の当たりにした時、もう、何もかもを忘れてしまっていたとしても、ロングトーンで声を洩らすであろうことは、わかっている。なぜなら、その映画を知らなかった大学時代に、既に、そうだったから。いわんや老後をや。
最初の帰省で、迎えに来たMAMIの車の助手席の私が、目の前に宍道湖が広がった時に発した不思議な声は、将に、老いた父役の千秋実の演技そのものだったと、MAMIと同乗の友人が声を揃えて言ったっけか。
その春までは、毎日見ていた湖。
毎年観た、水郷祭の花火。
京都に進学して、ほんの数ヶ月ご無沙汰していた、私の風景。



いわんや、老後をや。



そんな、老いた日が、遠い遠い将来でも、くればよいと、今では思う。
本当に。
水も、茶の湯も、無事でいてほしい。
鹿島原発には、高校の友人も勤めていたかと思う。
もう、遠くにお嫁に行ったかな。
遠くに在りて思う、大切な風景や、風土や、旧友を、そのまま、思い続けたいのです。



2ヶ月ですね。
そんな風に、考える日でした。