そろそろカリスマにカットしてもらいたい。
ヤバイまた変えたくなってきた。
メッシュいれようか?
「あの人、鋏持つと、急に変わりますよね。」
紹介した誰もが言う。
「そう。」
かな?
もう長い付き合いだから、わかんない。
髪の毛が伸び、
爪が伸び、
傷が癒え、
細胞のメリーゴーランドに翻弄される度、
生かされている頂戴物だと感じる。
パパの朦朧に、
顔面の角栓に爪を立て、
「パパ、私これ取りたかったんだ。」
と、力を込める。
取れた・・・。
暫く眺めていると、ママが入って来て、
「あ。それ、私が取ろうと思っていた。」
ICUを出て、廊下を歩きながらそれを嗅ぐ。
パパは生きている。
そして握り潰して己に同化させようとしたっけ。
せめて行き届かない細胞の毛先をなんとかしなければ。