スタジオで練習中、ドラム氏が「車に乗ろうとしたら車ん中の煙草の箱が丸く膨らんでて開けて見たら1本だけあった煙草の葉っぱだらけになってて百円ライターが爆発してた」と言ったのでビックリしてセガレにそれを伝えるメールをその場で。
するってーと、それに関してのレスではなく、「吉野家おった?」と。
「・・・おったけど?」
そう。
此処で3・4年前に記した、親友のバイト先は吉野家だったのだ。
セガレの親心で、バイトを始めた当初に仕事ぶりを見がてらひっそりひとりで食べに行き、「ちゃんと仕事出来てた。レジ対応には目を細めたわ。」と、喜んで帰って来たという、あの件。500円玉のお釣りを渡しながらの文言が良かったとのことで。
「へー。どこ?」
「それはアナタには言われへん。」
「なんでやねん。行かへんがな。」
と、いう、アレ。
教えへんから行ってしまったやんけ。
「おかーさん来た。」
「吉野家に?」
「うん。」
スタジオに入る前に、絶対お腹減るから今のうちに食べておこうってことで、ギタラーと鰻ぶっこいてた。
いつも思うけど・・・。
お店のスタッフの顔って見ないのです。
出された時に会釈して、出る時に「ごちそうさまでした」とチラ見するだけ。
帰宅後。
「あのさ。思い出してんけど。」
「ん?」
「あいつ、昔、下まで来たから降りてったら、オモロいコトすんなやって言うから、なにがやって訊いたら、真上の階のおっさんと同時にベランダ出て来て、山見て、同時に伸びしたって。」
「マジで?」
「うん。」
「高校生がおっさんと?って、上の人、おっさんなん?」
「そうらしい。」
天才は誰だ。
セガレか。
おっさんか。
目撃したアイツか。
今日の件といい。
親心で明かさなかったセガレか。
否。
これでわかっただろう。宇宙とはそうしたものなのだ。
かくしてアイツは目撃者たる。