ママが愛情深い人だと知るのに、長い年月を要した。でも私は、幸いな事に、知る。
大人になり、ママの気質によく似た人と出会い、魅かれ、友人になる。
誤解も受け易いだろうが、私は、彼女の軸が、揺るぎない愛だという事を、知っている。
もしかしたら、本人すらも気付かない、彼女の芯を、私は知っている。
ママのそれを、時間をかけて知り得たから、私は、彼女のそれを、時間をかけずに知れた。
そして、大切だと、思った。
姉は、よく私に言う。
「私たち三人は、あの人の子供だから周りから可愛がってもらえたと言える。」
だとすれば、私が今、此処に在るのも、放蕩にもかかわらずart-Pを照射してもらえるのも、ママを愛して旅立って逝った身内の皆のお墨付きがあっての事なのかも知れない。
彼女と、前世でどんな約束をして、現世に降りたのだろう。
正反対の私たち二人。
魅力を感じて、やまない相手。
おもしろいね。