ビューティ:「juriさんって、彼氏の前で泣いた事ありますか?」
新上司:「愚問だよ。」
juri:「なんで愚問なの?」
ビ:「ないんですか?」
j:「・・・ないな・・・。」
新:「ほらね。ある訳ないじゃん。」
j:「なんで?泣く気は満々だよ。」
新:「でも、ないんじゃん。」
昨日、そんな話をして・・・。
今日、仕事中に、オフのビューティからの着歴を確認した。
気になる。
やがて、「juriさーん!!」と大声で彼女は店に登場。
予感的中。
きっと、胸に飛び込んで来る。
受け入れ態勢準備を速やかに。
っていうか、タッパがほんのチョッチ足りないから、抱きしめられる形に。
どんどん右肩が冷たくなる。
もらい泣きするな、頑張れオレ。
新:「あれ?どうしたの?泣いてんの?」
空気の読めない奴が可愛くチョロチョロし始めたぞ。
新:「何何?何かあったの?」
ウザ可愛いぞ、あっち行け。
でもオメーが来たから、オレが泣かずに済んでいるか。
だって、泣きたいのはこっちだもん。
形だけ見たら、抱きしめられてるのは、こっちだもん。
でも、ポーカーフェイスで受け止めて、頭や背中を“手当て”している。
それによって、己も確実に癒されていく。
ありがとう、ビューティ。
新:「よかったら、話、きかせて。juriさん、休憩いってきまーす。」
新上司は、ビューティを連れて店を出た。
こちらを振り返るビューティ。
右肩、びっちょり。
そして、誰も、居なくなった。